ズミパキ
はびこる野薔薇
何かを言おうとする。すると口の中に無数の棘がチクリと刺さり、結局言葉は吐き出せずまた心の中にわだかまる。気づいたら掴んでいた服の裾は、自分の意志ではない。無意識にあなたを振り返ってしまうのも、自分の意志ではない。そう、これは野薔薇の蔓の仕業…
赤の爪痕
(これだから赤は嫌いなんだ)
休日
こうしてソファーにただ並ぶだけでいいんです
強引なアプローチ
気付かないあなたが悪いのよ
白い悪魔
「待つのは嫌いだって言わなかったかしら」
化粧落とし
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フェイク
「表情がかたいわ、グランシェフ。今日はあなたがお客様なのに、力を抜いたらどうなの」
贅沢な寝坊
「あら、ヤヤコマあなたも歌いに来たの?」「朝食が冷めますし、身体にも毒だ。早く着替えてください」 朝というには暖かすぎる日差しを小麦色の肌に浴びながら、パキラは真っ白なシーツをひらりと身にまとっている。普段黒や赤などきつい彩りを飾る彼女が素…